Scarlett

システム

見た目はごく普通のアドベンチャーゲーム。章、チャプターで構成されていて、区切りごとに以前のチャプターに戻ることが可能。全体を通して映画をイメージしているらしい。なるほど。しかしチャプターが終わるごとにいちいち次に進むか聞かれるので少しテンポが悪くなっている感がある(特にシーン回収時、一つシーン回収し損ねてたので……)。
視点切り替えは正直存在する意味あるのかと疑問だったが、シーン回収に影響が有る模様?どうせならもう少し変化が欲しかった。

ストーリー

普通の人にとっての日常と非日常、その狭間にいる明人と生まれながらに非日常に属する九郎を中心とした物語。非日常と言っても銃撃戦などの派手なドンパチはほとんどなく、謀略と権力の行使が主である。これが「渋めのエンタメ」であろう。派手なアクションを期待していると少し物足りないかもしれない。


以下はネタバレがあるかもしれない

感想

全体としては可もなく不可もなく。全四章構成プレイ時間は7〜8時間ほど。やや短めな気もするがそれは私が期待しすぎただけであろう。
序章、登場と出会い。一章、非日常との邂逅。二章、非日常の生活。三章、過去。四章、終演。
上記でも書いたし、作中で明人も言っているが「非日常」とはいえハリウッド的な派手なことはほとんどなく、すこし物足りなさがある。設定上仕方のないことではあるが、うーん……。壮大な出来レースっぽいし合わない人もいるかも。
あとは主人公とヒロイン(明人としずか)の絡みが少なかったと思う。一章の終わりにはだいぶ仲良くなってるし、それから年単位で付き合いがあったのだけど実際描写されてるのが少ないし、二章始まる頃にはそうなってたとしてもおかしくはないと思ったのだが。そしてニネットが本当にちょい役だったとは……。
とまあなんかマイナスっぽいことばかり書きましたがしっかりと楽しめました。ええプレイしてる最中は細かいことなど気になりませんとも。個人的には第三章がよかった。あれは泣ける。久しぶりにゲームで泣けた気がする。忘れもしないエロゲで泣いたのは加奈のED4か5のテープレコーダーの場面と家族計画の準ED以来です。何というかもうしずかが感無量です。未プレイの人はそこはかとない期待を抱いてプレイしましょう。


最終作ということもあり、おまけが充実しています。全部見ると2時間くらいかかりそうです。そしてスタッフ、声優陣のコメント。考えてみればねこねこソフトのゲームは半分くらいしかやってませんが雰囲気に流されて少ししんみりとなってしまいました。
どこかでまた出会えたらそのときはよろしくお願いしますということで。
お疲れ様でした。